【ピアノ】「音を強調する装飾音」とはどういうことか

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装飾音が付けられる意図はさまざまですが、
そのひとつに
「音を強調する」
というものがあります。
これについて具体例とともに解説します。

 

フンメルの書籍の中に

以下のような文章があります。

(以下、抜粋)
装飾記号、前打音と後打音、装飾音は、音楽には欠かすことができない。
それらは音と音をしっかり結び付け、
旋律をまとめる上でも、
音を強調し、
美しい演奏を行う上でも重要なものだからである。
(抜粋終わり)

 

この中の「音を強調し」という部分について

どういうことなのかを

一例で見てみましょう。

 

モーツァルト「ピアノソナタ第8番 K.310 第3楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、21-27小節)

21-25小節の右手の「丸印で囲った音」を見てください。

「Fa-La-Do」と矢印で示した方向に上昇していきます。

そして、

その頂点のC音にだけ「装飾音」がついていますね。

これがつくことで、よりエネルギーが高くなっている。

つまり、音を強調する装飾音です。

このケースでは

「頂点の箇所だけについている」

というのが、作曲的に工夫されているところと言えるでしょう。

 

譜読みをしている中で装飾音が出てきたら

いちいちその装飾音の役割を

考えてみるようにしましょう。

複数の役割を兼ねているケースもあります。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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