【ピアノ】ワンフレーズメロディに対する頂点表現のつけ方

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ワンフレーズのメロディに対して
抑揚をつける方法のうち、
「頂点表現のつけ方」
について学びましょう。

 

ダイナミクスの松葉が書かれていないからといって

平坦に演奏するわけではありません。

メロディに対して

どこでふくらませて、どこでおさめるのか。

こういったことは

メロディを理解した上で

自身で感じて

演奏へと反映させていく必要があります。

 

…と、ここまでOKですよね。

では今回は、

「ワンフレーズ中で、頂点の位置に迷いやすいケース」

について考えていきましょう。

 

具体例を挙げます。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

ショパン「ピアノソナタ第3番 ロ短調 作品58 第1楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、41-44小節)

譜例の①と②のうち、

どちらにこのフレーズの頂点がくると思いますか。

原曲にはダイナミクスの松葉は書かれていません。

①は、音程的にはいちばん高い音が出てきます。

②は、小節頭なので重みが入りそうですよね。

 

結論的には、

どちらに頂点を作っても間違いではありません。

 

新たな譜例を見てください。

これは、①のほうに頂点を作った場合を想定して

ダイナミクスの松葉を書き入れました。

こうすることで

音程的な頂点にきちんとエネルギーの頂点がきますので

メロディの抑揚もよくわかります。

 

続いて、さらなる新たな譜例を見てください。

これは、②のほうに頂点を作った場合を想定して

ダイナミクスの松葉を書き入れました。

「音程的な頂点(①)」よりも

「小節頭の強拍」への重みを重視した例です。

これでも充分に音楽的です。

 

これらどちらの例でも成り立つのですが、

それ以外の位置に頂点を作ってしまうのは

音楽的ではないでしょう。

上記2例のように

「頂点を作る理由」が説明できないからです。

 

あなたが取り組んでいる作品のメロディに対して

こういったことを考えた上で頂点を決定し、

どうしてそこが頂点だと言えるのか

説明できるようにしてください。

それさえ踏まえられていれば

極論、その解釈は間違いではありません。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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