【ピアノ】遠近感の変化を読み取る

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同じ音型や似た音型が
異なるダイナミクスで出てくる場合、
距離を感じることで
立体的に演奏することを考えてみてください。

 

具体例で見てみましょう。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

リスト「バラード 第2番 S.171 ロ短調」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、70-73小節)

70小節目からはじまるファンファーレは

mf で奏でられるので

少し距離を感じますが、

72小節目にsubitoで f になり

アクセントもついていて速い打鍵をするので

一気に音像が近づきます。

 

73小節目では

71小節目で出てきた素材が再び顔を出しますが

今度は f で、かつ、marcatoとも書かれています。

したがって、

素材は同じものですが

先ほどとは距離の違いを感じて

演奏すべきでしょう。

 

この短い譜例の中だけでも

ピアノという楽器の中で表現できる遠近感の工夫が

読み取れますね。

 

強弱が変われば

すべて距離を感じるべきかというと

必ずしもそうではありません。

しかし、ここでは

“同じ音型や似た音型” が

“異なるダイナミクス” で出てくるため、

距離を感じることで

立体的に演奏をつくるべきというわけです。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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