具体例を見てみましょう。
楽曲が変わっても考え方は応用できます。
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、146-150小節)
ここでのメロディは
つぶやくような4分音符が2回、
それに続いて
息の短い、ため息のようなメロディが出てきます。
つぶやくような4分音符を
どのように表現すればいいのでしょうか。
打鍵は、カツン!と入れずに
打鍵速度をゆっくりめで
押し込むように打鍵してください。
そして、余韻も含めて4分音符の長さにするようなイメージで
離鍵もゆっくりめを心がけてください。
この「音の入り」と「余韻の消し方」の
両方をコントロールするのが
つぶやくようなサウンドを得るポイント。
離鍵について
もう少し補足しておきましょう。
鍵盤をピッ!と上げてしまうと
音もピッ!と消えてしまうので、
それをすると
つぶやくようなサウンドにはなりません。
鍵盤を押し下げているあいだというのは、
その鍵盤に対応する
「ダンパー」という弦の響きを止める役割のある部品が
弦から離れたままになる仕組みとなっています。
だからこそ、
その鍵盤に対応する弦が響きっぱなしになるわけですね。
以下の写真を見てください。
弦の上に乗っている、いくつも並んでいる黒いものがダンパー。
(写真:自身で用意した写真です。無断転載はしないでください。)
鍵盤がピッ!と上がってしまうと
その鍵盤のアクションに連動しているダンパーも
弦にピッ!とくっつくので
響きが急激に止まる。
一方、ゆっくり上げると
ダンパーも弦にゆっくりとくっつき
その響きをだんだんと止めることになる。
したがって、
離鍵をゆっくりにすると
余韻をつくることができるんです。
もちろんこれは
ダンパーペダルを使用していない場合の話です。
ダンパーにまつわる周辺事情について
いまいちよく理解できていないという方は、
という記事をあわせてご覧ください。
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