スケールや、その他各種パッセージがうまく弾けないことも
あるかと思います。
理由はさまざまなものが考えられるでしょう。
その中でも、真っ先に疑ってみるべきことがあります。
それは、
拍の重み入れの位置、つまり、アクセントの位置について。
このアクセントというのは、
作曲家によって記号で書かれているアクセントではなく
演奏上入れる
ほとんど意識されない程度のアクセントのこと。
音楽的に不自然なところに重みを入れてしまうと
そのパッセージ自体がほんとうに弾きにくくなる。
以前に紹介したピアニスト川上昌裕 氏の書籍の中に、
以下のような文章があります。
音楽の理解力の高さは、譜読み能力にも比例するし、暗譜力にも比例する。
あるパッセージがどうしても弾けなかったのに、
それを音楽的な感覚として掴めるとすぐに弾けてしまうことがある。
(抜粋終わり)
この音楽的理解というのには、上記、
「不自然なところでアクセントを入れてしまわない」
ということも含まれるでしょう。
反対に、
重み入れを利用して
演奏を容易にすることもできます。
例えば、
以下のような譜例では
拍の重みを意識するだけで
断然弾きやすくなります。
譜例(Finaleで作成)
「カッコ付きアクセントで示したように、各拍頭に重みを入れる」
実際には書かれていない
このような重みを入れることで
各拍が安定しテクニック的に難易度が下がります。
速い速度で弾けるようになるんです。
もちろん、
アクセントをやりすぎると
音楽そのものが変わってしまうので、
少し重みを入れる程度で。
上手く弾けない部分があるときには
重み入れのタイミングは
ほんとうにそれで大丈夫なのかを
チェックしてみるようにしましょう。
◉ アクセントが書かれていない
◉ フレーズ始まりではない
この3つすべてにあてはまるところでは、
原則、重みを入れないようにしてください。
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