ピアノ弾きの中には、
ピアノ演奏に加えて
和声などの「音楽理論」の学習にも興味を持つ方がいます。
いざそういった学習へ取り組むときに
あらゆる楽器の中でも
「”ピアノ” が弾ける」
というのは大きな武器になるのです。
理由は、大きく以下の2つです。
②「楽譜の配列」と「鍵盤の配列」が似ているから
① ”狙った” 和音を出すのが得意な楽器だから
和声をはじめ、あらゆる音楽理論の学習では
「同時に鳴る音の響き」
を確かめる必要性が出てきます。
その際に
「和音を出せる」という楽器の特徴が有利にはたらきます。
和音を出すのが得意な楽器は
鍵盤楽器以外にも
「ギター」などいくつかあります。
しかし、
ギターは弦が6本のみで
各弦同士の音程関係も固定されているため、
「和音を出すときに音の積み重ね方を細かく選ぶ」
という面ではハードルがあります。
一方、
ピアノは ”狙った“ 音の鍵盤を打鍵すれば
それらの音だけが鳴ってくれるので
積み重ねを指定するのも容易です。
したがって、
理論書に書かれている和音の響きを
そっくりそのまま一発で確認することができるわけです。
もちろん、ギターも素晴らしい楽器ですし
楽器それぞれの音楽的良さはあります。
しかし、
こと理論勉強をする場合においては
ピアノの和音奏の能力はピカイチです。
②「楽譜の配列」と「鍵盤の配列」が似ているから
この視点は意外と抜け落ちがちなのですが、
よく考えてみると
とても重要な部分です。
「ドレミファソラシド」と
音階の低い音から高い音のほうへ向かうにつれて
楽譜では下から上へ向かって順番に音符が並んでいき、
鍵盤では左から右へ順番に並んでいる。
よく似ていますね。
この事実からも分かるように、
音を耳で聴くだけでなく
「目で楽譜を読んで、楽器にも向かう」
という視覚的要素も重要になってくる理論学習において、
鍵盤楽器の配列というのは
「理解しやすい」という点で理にかなっているのです。
楽器の中には
音階と運指に規則性のないものも多くあります。
また、
それらにある程度規則性のある楽器でも
ピアノのように
「すべてが規則正しい横並び」
にはなっていないことも珍しくありません。
この記事でお伝えしたかったことは、
まず、
「すでにピアノを弾けるあなたは、理論の勉強にも有利」
ということです。
それに加えてもうひとつ強調したいのが
「だからこそ、もし理論の勉強をする場合には、机上で終わらせずに積極的に音でも確認すべき」
これなのです。
必ずしも和声でなくても
楽典で「音程」や「和音」などについて学習したりと
あらゆる場面で
ピアノを使うべきタイミングはあります。
あなたがすでに持っている
「ピアノが弾ける」という特権を充分に活かして
音楽について学びを深めていきましょう。
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