【ピアノ】共通音を使った転調では音色に注意

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本記事では、
初中級以降の楽曲では頻繁に出てくる
「共通音を使った転調」について話題とし、
演奏のポイントをお伝えしています。

 

譜例を見てください。

ここでは参考として「コードネーム」を付与しています。

左の譜例のように単旋律だと

ただ単にC音が並んでいるだけのように感じますが、

右の譜例のようにハーモニーがついていたらどうでしょう。

 

2小節目でハーモニーは遠くへいっています。

メロディのC音という共通音を使って転調しているからです。

ここでは続きの小節を省略しているので、

「一瞬だけ別の調の和音が顔を出しただけ」

と解釈することもできますが。

 

このように共通音を使って転調している場合の演奏ポイントは

「新しい和音に入る時に、ハーモニーの違いを感じて音色を変える」

ということ。

 

意外性のある響きへいっており

尚且つ、アルペッジョもついているので、

この譜例のケースでは

「より柔らかい音色」へ変えるのが適切でしょう。

 

やや強引な言い方をしますが、

仮に「As C Es」のハーモニーの箇所で

エンハーモニック(異名同音)の「Gis His Dis」へいったと考えると

「エンハーモニック転調」の一種とも言えます。

実際にエンハーモニックで書かれている転調も多くの楽曲に出てきますが、

「音色に注意すべき」という点は同様です。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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