【ピアノ】手首を使う位置の判断方法

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ピアノ演奏では
手首をたくさん動かしてしまいがち。
一方、手首を使わない方がいいところもあるのです。
本記事で、
「手首の使い方の基礎」を学ぶことができます。

 

まず大前提として、

「手首が柔軟であること」は悪いことではありません。

一方、手首を使いすぎると

演奏にどう影響があるかは知っておかなければいけません。

 

端的にいうと、

「手首を使ったところではフレーズが切れて聴こえる」

という事実があります。

これは、

たとえダンパーペダルを使って

音が伸びていたとしてもです。

 

例えば、

ダンパーペダルを使っていても

手でスタッカートにした音の連続は

レガートには聴こえませんよね。

それと似たような現象が

手首の使用でも起きるのです。

 

具体例として譜例をみてください。

 

譜例左のように楽譜に記載されていたとします。

このようなアーティキュレーションで演奏したい場合、

手首を使う位置は

譜例右の「B」のようにします。

曲線矢印で示したところが手首を使う位置です。

 

一方、譜例中央の「A」のように

毎回毎回手首を使ってしまうと、

一音一音をテヌートで弾いているかのような

アーティキュレーションになってしまい、

完全なレガートになりませんし、

(仮にダンパーペダルを使っていてもです。)

「4拍目からフレーズが改まる」

という作曲者の意図も表現できません。

 

つまり、おおむね次のように言えます。

「手首を使う位置はスラーの切れ目にするとうまくいくことが多い」

 

譜例はシンプルな例で

実際の楽曲では複雑なパッセージも出てきますので

例外も出てくることはありますが

基本的には上記の原則を軸に考えていけばOK。

 

メロディ以外のパートも

まずはスラーなどのフレージングがどうなっているのかを

チェックすれば、

その他の基本的な考え方は同様です。

 

「難しい」という方は、

まずはいちばん目立つメロディラインに対してだけでも

本記事の内容を意識してみてください。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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