意識しておくべきことは
例えば、以下のようなもの。
◉ 繰り返しにおけるペダリングの統一性
◉ 構造や、その他の音楽的な内容を読み取っておくこと
◉ 読み間違いをひとつでもなくす努力をすること
繰り返しにおける運指の統一性
という記事で、
◉ 似ている繰り返しでは ”できる限り” 同じ運指を使う
これが重要であると書きました。
できる限り整合性を保ったまま弾けるように運指を決定することが
暗譜で失敗しないポイント。
その楽曲をしばらく弾かなくても維持するため、
そして、仮に忘れてもすんなり取り戻すためのポイントでもあります。
繰り返しにおけるペダリングの統一性
繰り返しで表現を変えたいのであれば
必ずしもペダリングを統一する必要はないのですが、
◉ 繰り返しで変えた部分はどこをどれだけどう変えたのかを把握しておく
こういった工夫は必要です。
それをせずに
演奏中、ふと異なる踏み方をしてしまうと
そこで動揺してしまい
暗譜を飛ばす原因となります。
構造や、その他の音楽的な内容を読み取っておくこと
譜読みの前に簡単なアナリーゼをするのがおすすめですが、
譜読みの最中にも
構造や、その他の音楽的な内容を少しでも深く読み取れるよう
目を光らせるようにしましょう。
音の高さとリズムを読み取って弾くだけでは
充分ではありません。
音楽的な理解が足りていないことが原因で
暗譜で行き詰まったり
パッセージが上手く弾けないということは
ひんぱんに起きます。
読み間違いをひとつでもなくす努力をすること
譜読み間違いがあることにある程度弾き込んでから気が付くと、
修正に時間がかかる可能性があるうえ
暗譜をするときにも
思い出してふと頭をよぎる恐れがあります。
◉ リズム
◉ クレッシェンドやデクレッシェンドの始める位置
これらは読み間違いが多い典型例。
その他、あらゆることに注意して
譜読みしていきましょう。
最後に、
「シャンドール ピアノ教本 身体・音・表現」 著 : ジョルジ・シャンドール 監訳 : 岡田 暁生 他 訳5名 / 春秋社
という書籍より
暗譜と譜読みについて書かれた文章を抜粋紹介します。
やはり、意識をすることの重要性が語られている点に
注目してください。
暗譜に要する時間は、
譜読みに払われる注意力によって、
劇的なまでに変化することが知られている。
集中せずに、内容に注意を払わず、機械的に楽譜を読むだけなら、
いつまで経っても暗譜は出来ないかもしれない。
だが、与えられた楽譜をその意味について極度に集中しながら読むなら、
ほんの数回読んだだけで暗譜が出来てしまうこともあるだろう。
機械的なアプローチと意識的なそれとの違いは非常に大きい。
(抜粋終わり)
◉ シャンドール ピアノ教本 身体・音・表現 著 : ジョルジ・シャンドール 監訳 : 岡田 暁生 他 訳5名 / 春秋社
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