具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
譜例1(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
この作品の楽譜には
作曲者のラヴェル自身により
以下のような一言が書かれています。
Les petites notes doivent être frappées sur le temps.
「前打音を拍の前に出さずに拍頭と合わせる」
ということ。
しかし、前打音をゆっくり弾いてしまうと
1拍目の感覚が乱れてしまううえ、
記譜通りに前打音の直後に和音を弾こうとすると
意外とやりにくい。
これには解決策があります。
次の譜例2のように
和音の下のほうの音と前打音を同時に弾きはじめてください。
とても弾きやすくなります。
譜例2(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
ピアニストの演奏音源をよく聴くと
このように弾いているピアニストが多くいることに気がつくはず。
ちなみに、
この弾き方はすでに慣例化しており
「レシェティツキー・ピアノ奏法の原理」 著 : マルウィーヌ・ブレー 訳 : 北野健次 / 音楽之友社
という書籍の中で以下のように解説されています。
(以下、抜粋)
前打音については、
重音または和音の場合、前打音をその下の音符といっしょにひき、
それから旋律的主要音符をすぐに続けてひくべきだということだけ注意しよう。
低音部の伴奏音または伴奏和音は、前打音と同時にひかれるべきである。
(抜粋終わり)
前打音については、
重音または和音の場合、前打音をその下の音符といっしょにひき、
それから旋律的主要音符をすぐに続けてひくべきだということだけ注意しよう。
低音部の伴奏音または伴奏和音は、前打音と同時にひかれるべきである。
(抜粋終わり)
◉ レシェティツキー・ピアノ奏法の原理 著 : マルウィーヌ・ブレー 訳 : 北野健次 / 音楽之友社
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