具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
ラヴェル「水の戯れ」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、18-19小節)
19小節目からの上段を見たときに
どうやって演奏するのか迷いませんでしたか。
ここは運指を工夫すればクリアできます。
18小節目に書き込んだ運指のように
「A・H」の長2度音程を「親指1本」で弾く。
そうすれば、
「E・Fis」を「2の指・3の指」、
「A・H」を「4の指・5の指」
というように分担できます。
親指というのは、
側面を使うことで
2つの鍵盤を同時打鍵するのに適している指。
指が足りなくて弾けなさそうなパッセージは
ひとつの指で2音同時に押さえられないかを
疑ってみてください。
余談ですが、
少し極端な例を紹介します。
プロコフィエフ「ピアノ協奏曲 第3番 Op.26 第3楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、312-313小節)
プロコフィエフによる運指を見てください。
おそらく、
「親指・人差し指・中指・薬指では、白鍵2音を同時に押さえてほしい」
という意味でしょう。
しかし、
かなり高速なテンポですし、
余程器用でないとそんなふうには弾けません。
結局、
ピアニストでさえ
以下の2パターンのどちらかで演奏していることがほとんどです。
◉ グリッサンドにしてしまう(オススメできません。)
この作品に取り組む機会はあまりないかもしれませんが、
運指の検討材料としては
興味深いものとなっていますね。
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