「ピアノ・テクニックの基本」ピーター コラッジオ (著)、坂本暁美、坂本示洋 (翻訳) 音楽之友社
という書籍に
以下のような記述があります。
(以下、抜粋)
サティなどの20世紀初頭の作曲家たちは、
通常のダウンビートを避けてフレーズのまとまりを強調するために、
小節線を使わないようになりました。
ブラームスやドビュッシーなど他の作曲家たちは、
何年も前から同じように音楽をとらえていましたが、
実用的な目的のために小節線を使いました。
(出版社が、あまりにも過激に見える作品は売れないかも知れないということで、
出版しようとしなかったからです。)
したがって後期ロマン派時代以降の作品については、
「音楽的なフレーズに比べれば、小節線は副次的なもの」
と考えるべきでしょう。
(抜粋終わり)
サティなどの20世紀初頭の作曲家たちは、
通常のダウンビートを避けてフレーズのまとまりを強調するために、
小節線を使わないようになりました。
ブラームスやドビュッシーなど他の作曲家たちは、
何年も前から同じように音楽をとらえていましたが、
実用的な目的のために小節線を使いました。
(出版社が、あまりにも過激に見える作品は売れないかも知れないということで、
出版しようとしなかったからです。)
したがって後期ロマン派時代以降の作品については、
「音楽的なフレーズに比べれば、小節線は副次的なもの」
と考えるべきでしょう。
(抜粋終わり)
最後の部分の
「後期ロマン派時代以降の作品については、音楽的なフレーズに比べれば、小節線は副次的なもの」
という部分について、
有名な作品の具体例を見てみましょう。
譜例(PD作品、Finaleで作成、5-8小節)
このあたりは
小節線があまり意味をなしていないことが
分かると思います。
拍子の感覚が3/4から外れていますね。
小節線を取り払ってしまうと
上記抜粋にある
セールスのような問題も出てきてしまう。
かといって、わざわざ拍子を書き換えてしまうと
そこだけ楽譜的に音楽的に意味をもってしまうので、
あえてそのまま書かれていると推測できます。
拍子記号と拍子感覚が一致しない作品というのは、
小節線が副次的なものとなります。
もちろん、
モーツァルトやシューマンなど
あらゆる作曲家が
このような書法を取り入れていますが、
近現代になると
圧倒的に増えるわけですね。
◉ ピアノ・テクニックの基本 ピーター コラッジオ (著)、坂本暁美、坂本示洋 (翻訳) 音楽之友社
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