【ピアノ】「響きを横へつなげて、一音一音にならないで」の感覚の身に付け方

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他のあらゆるパートが休んでいるときって、
唯一動いているパートの音が裸になるので
デコボコしたり上手くレガートで弾けなかったりすると
とても目立ってしまう。
それをどう解決すればいいのでしょうか。

 

「ピアニズムへのアプローチ 音楽的なピアノ演奏法」 著 : 大西愛子 / 全音楽譜出版社

という書籍に、

「Weight-Transfer Legato」という項目があり

以下のような解説がされています。

(以下、抜粋)
一音一音が別々に出ず、
お互いに溶け合う様なレガートの出し方は、
部屋にしのび入る動作に似ています。
しのび足ははまず身体の体重を片足にかけ、
別の足を床につけてからソロっと体重を移します。
これと同じことをキイでするのです。
例えば2の指で弾いた後、3の指先をのばし腹側(下面)でキイをさわります。
次に、手首をまわしながら手全体の力を抜き、
次の指にもたれ込みながら弾きます。
(中略)
手首を今弾いている方向に後から少し押し気味に動かす事がコツです。
指先は絶対にキイから上げず、
濡れた雑布又はモップを引きずる様な動かし方で、
決して指一本ずつの動きではありません。
(抜粋終わり)

 

この奏法は楽曲のあらゆる場面で使えますが、

特に、以下のような片手のみで動く場面に有効です。

 

ショパン「ポロネーズ 第7番 幻想 Op.61 変イ長調」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、140-142小節)

他のパートが休んでいるときって、

唯一動いているパートの音が裸になるので

デコボコしたり上手くレガートで弾けなかったりすると

とても目立ってしまう。

このような目立つところでこそ

上記の奏法を身につけていることが望まれます。

 

筆者は昔、

譜例のようなパッセージを弾くたびに

「響きを横へつなげて、一音一音にならないで」

と注意されていたのですが、

どうすればそのように弾けるのか教えてはもらえるものの

なかなか感覚をつかめないでいました。

そんな中、

上記の文章を見つけたことで

「音が見えすぎないで」

の意味を腑に落として練習へ向かうことができたんです。

 

◉ ピアニズムへのアプローチ 音楽的なピアノ演奏法 著 : 大西愛子 / 全音楽譜出版社

 

 

 

 

 

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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