【ピアノ】縦軸と横軸をいかにバランスよく使うか

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本記事では、
中級者以上の学習者を対象に
「音楽を立体的に組み立てていくためのヒント」
を紹介します。

 

音楽を立体的に組み立てるために必要なことはたくさんあります。

その中のひとつが、

「縦軸と横軸をいかにバランスよく使うか」

ということです。

ここでいう「縦軸」「横軸」とは、

縦軸・・・瞬間的に鳴る和声のこと
横軸・・・メロディに対する対旋律など、同時に進行する「線」の声部

 

縦軸は、音楽理論でいう「和声学」

ある瞬間を縦に切り取った時に

そこでどのような和声が鳴っているのかという軸。

つまり、基本としては「モノフォニック」な表現です。

 

横軸は、音楽理論でいう「対位法」

2つ以上の「線」としての声部が同時進行している時の軸。

つまり「ポリフォニック」な表現です。

 

例えば、

J.S.バッハ「2声のインヴェンション」は

2つの「線」が動きながら楽曲が進んでいきますよね。

それに対して、

「メロディ + アルベルティ・バス」

などの音楽表現は

ポリフォニックではなく、

どちらかというとモノフォニックです。

 

話を戻します。

「縦軸と横軸をいかにバランスよく使うか」

ということが

「音楽を立体的に組み立てていくためのヒント」

となるのですが、

「組み立てていく」というと難しく感じると思いますので、

まず最初に意識すべきことをお伝えします。

「J.S.バッハなどのポリフォニックな楽曲でも、”縦軸の和声はある” ということを意識して演奏する」

これがポイント。

 

もう少し具体的に解説します。

例えば、

J.S.バッハ「2声のインヴェンション」では

2つの「線」が動きつつ楽曲が進んでいきながらも

「どこにトニックがきて、どこにカデンツがあって・・・」

などといったことがはっきりとしていますよね。

ここで言いたいのは、

J.S.バッハは2声のインベンションを

なんとなく2本の線で作曲しているのではなく

「同時に鳴る和声」というものを絶対に意識したうえで

作曲しているはずだということです。

そうでないと、

天才が作った楽曲でも

もっとモーダルな音楽になるのです。

 

そういったこともあり、

2本の線それぞれをバランスよく弾いていきながらも、

「その瞬間に縦に切り取ったらどんな和声が鳴っているのか」

ということを意識しながらバランスを作っていくべき。

 

全体で聴いたときのバランスを

最高のものにするには

「縦軸」「横軸」という2つの視点が必要なのです。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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