具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
ベートーヴェン「ピアノソナタ第8番 悲愴 ハ短調 op.13 第2楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、51-54小節)
ここでは、内声に2音1組のスラーが書かれていますね。
メロディやバスラインを豊かに響かせて
なおかつ、音としてもつなげることを考えると
基本的にはダンパーペダルを使用することになる。
つまり、スラー終わりの音は
切れずにつながることとなります。
では、どのようにして
スラーを表現すればいいのでしょうか。
方法はシンプル。
ダイナミクスの工夫でスラーを表現します。
具体的には、
スラー始まりの音をやや大きめに弾いて
スラー終わりの音をやや小さく軽く弾いてください。
このようにすると
スラー終わりの音が切れなくても
2音1組のスラーを印象付けることができます。
難しく感じるようでしたら、
「強く!弱く!」などと考えずに
「とりあえず、スラー終わりの音は軽く弾く」
このようにだけ考えて演奏してみてください。
この楽曲では、
譜例のような連符のところばかりでなく
24小節目、26-28小節など
通常の16分音符の連続において
2音1組のスラーが書かれているところもあります。
基本的には同様に考えてください。
仮に音を切る場合でも
上記のような多少のダイナミクスによるニュアンスがつくと
グルーピングが明確になるので
音楽的に響きます。
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