メロディラインと思われる音型が細かく動いている場合、
それらの音のカタマリの中から
「響きに隠したい音」
これらを的確に弾き分けていかなくてはいけません。
例えば、次のような例。
ベートーヴェン「ピアノソナタ第23番 熱情 ヘ短調 op.57 第2楽章」
譜例(PD作品、Finaleで作成、42小節目)
右手を見ると青いマーカーで示した音以外にも
Ges音やF音が出てきていますよね。
つまり、ここは「右手だけでも2声的」なのです。
従って、
Ges音やF音が大きくなってしまうと
立体的な演奏になりません。
楽曲によっては
作曲家自身が声部分けをしてくれている作品も多くありますので、
そういった作品に触れていくことで
重要な音を見分けられるようになっていきます。
声部分けをしてくれている作品例としては、
ブルグミュラー25の練習曲より 第7番「清らかな小川」など。
右手部分を見直してみてください。
本記事の内容に関連する文章が
書籍「斎藤秀雄 講義録(白水社)」
の中に書かれています。
ヒントになる部分を
少しだけ引用させていただき紹介します。
「斎藤秀雄 講義録(白水社)」 “バロック時代の原譜”より引用
ヴァイオリン・ソナタというのはソロ・ソナタといって独奏ソナタだけれども、
あの中には伴奏の部分がいっぱい入っているんです。
ハーモニーを分からせる部分が、そのために書いてある音が。
それをどれもこれも1本の線にして全部メロディーだと考えるのは
間違いじゃないかという考えが出てくるわけです。
この内容は「バロック時代のソロ作品」で顕著ですが、
他の時代の様々なタイプの作品を理解する際にも
非常に有益な考え方となっています。
さらなるヒントは、
以下の記事を参考にしてください。
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