【ピアノ】ちょっとした音型にも、たいてい関連性が隠されている

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「ちょっとした音型にも、たいてい関連性が隠されている」
ということを踏まえたうえで
譜読みをするようにしてみましょう。
そうすると、楽譜から取れる情報が多くなります。

 

具体例を見てみましょう。

楽曲が変わっても考え方は応用できます。

 

モーツァルト「ピアノソナタ 変ロ長調 K.570 第1楽章」

譜例1(PD楽曲、Finaleで作成、19-23小節)

カギマークで示したところを見て下さい。

この2小節には、どんな意味があると思いますか。

正直、

「次のEs-durを導くための挿入」

という程度の役割で

それほど大きな意味があるとは言えないでしょう。

 

しかし、

この部分が後々の素材のもとになっていることには

注目しなければいけません。

 

譜例2(同曲の78-81小節)

気が付いていましたか。

79-80小節に出てくる音型は

先ほど話題にしていた音型をひっくり返したもの。

ふたつに分割して、

蝶番(ちょうつがい)のように

提示部と展開部のつなぎとして活用しています。

 

このように、

「ちょっとした音型にも、たいてい関連性が隠されている」

ということを踏まえたうえで

譜読みをするようにしてみましょう。

そうすると、楽譜から取れる情報が多くなるでしょう。

特に、力のある作曲家が作った

古典的な作曲法がとられている作品では、

こういった関連性は

より濃厚になります。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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