具体例を見てみましょう。
楽曲が変わっても考え方は応用できます。
モーツァルト「ピアノソナタ 変ロ長調 K.570 第1楽章」
譜例1(PD楽曲、Finaleで作成、19-23小節)
カギマークで示したところを見て下さい。
この2小節には、どんな意味があると思いますか。
正直、
「次のEs-durを導くための挿入」
という程度の役割で
それほど大きな意味があるとは言えないでしょう。
しかし、
この部分が後々の素材のもとになっていることには
注目しなければいけません。
譜例2(同曲の78-81小節)
気が付いていましたか。
79-80小節に出てくる音型は
先ほど話題にしていた音型をひっくり返したもの。
ふたつに分割して、
蝶番(ちょうつがい)のように
提示部と展開部のつなぎとして活用しています。
このように、
「ちょっとした音型にも、たいてい関連性が隠されている」
ということを踏まえたうえで
譜読みをするようにしてみましょう。
そうすると、楽譜から取れる情報が多くなるでしょう。
特に、力のある作曲家が作った
古典的な作曲法がとられている作品では、
こういった関連性は
より濃厚になります。
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