具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
チャイコフスキー「四季 12の性格的描写 1月 炉端で」
譜例(PD作品、Sibeliusで作成、曲尾)
譜例で示したペダリングは
作曲者自身によるものではありませんが、
いくつかの版では採用されているペダリング。
このように曲の終わりまで踏みっぱなしにする解釈は
ピアニストの演奏でも耳にすることがあります。
譜例の16分音符で動いている部分では
非和声音も出てくるので、
このような踏み方をすることで
少々濁ったまま最後の2小節の三和音を弾くことに。
「あえて少し濁らせたままにするペダリング」であり、
濁っている背景の中から
協和の三和音が浮き彫りになってくるような
聴き方によっては美しい解釈と言えるでしょう。
このような可能性をいくつも引き出しへ入れておくと、
別の楽曲で似たようなところが出てきたときに
ペダリングの可能性として試してみることができます。
少々濁っていても、
それを自分の感覚が許し
むしろ、美しいとさえ感じるのであれば
解釈として取り入れてみてもまったく構わないんです。
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