【ピアノ】あえて少し濁らせたままにするペダリング

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あるペダリングの結果、
少々濁ってしまっても
それを自分の感覚が許し
むしろ、美しいとさえ感じるのであれば
解釈として取り入れてみてもまったく構いません。

 

具体例で見てみましょう。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

チャイコフスキー「四季 12の性格的描写 1月 炉端で」

譜例(PD作品、Sibeliusで作成、曲尾)

譜例で示したペダリングは

作曲者自身によるものではありませんが、

いくつかの版では採用されているペダリング。

このように曲の終わりまで踏みっぱなしにする解釈は

ピアニストの演奏でも耳にすることがあります。

 

譜例の16分音符で動いている部分では

非和声音も出てくるので、

このような踏み方をすることで

少々濁ったまま最後の2小節の三和音を弾くことに。

 

「あえて少し濁らせたままにするペダリング」であり、

濁っている背景の中から

協和の三和音が浮き彫りになってくるような

聴き方によっては美しい解釈と言えるでしょう。

 

このような可能性をいくつも引き出しへ入れておくと、

別の楽曲で似たようなところが出てきたときに

ペダリングの可能性として試してみることができます。

 

少々濁っていても、

それを自分の感覚が許し

むしろ、美しいとさえ感じるのであれば

解釈として取り入れてみてもまったく構わないんです。

 

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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