「伴奏でメロディを隠蔽してしまわないようにする」
これは、基本的なこととして身についていると思います。
一方、意外とやってしまいがちなのが
すでに伸びているメロディを、内声で邪魔してしまうこと。
具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
1小節1-2拍目の「2分音符によるメロディ」に注目してください。
2拍分のびる音ですが
2拍目では内声が出てきます。
この内声(丸印をつけた音)は、
2分音符のメロディが ”鳴ったとき” の音量よりも
小さく発音されなければ不自然。
ピアノは減衰楽器ですので
2小節目にはメロディFis音は減衰してきています。
しかし、
「発音されたときの音量で伸び続けていたら」
と想定して、
それよりも「小さな音量」「柔らかい音色」で内声を出す。
そうすることで、音楽的な聴こえ方になります。
(再掲)
また、
そのバランスを作るためには
2分音符を出したら安心しないで
その響きをずっと聴き続けている必要があります。
f と書かれているのは、
「あくまでも f 領域である」
というだけであって、
その領域の中での細かなバランス調整は必要なのだと
改めて理解しましょう。
ポイントは、
「主役の音を大きく出す」ではなく、
「主役の音を常に意識する」
ということ。
◉「減衰していなかったとしたら」と想像してバランスを考える
こうすることで、
内声や伴奏の「脇役としての在り方」が決まってきます。
「脇役は、ただ単に目立たなければいいというわけでない」
このことを理解してください。
【ピアノ】上手な人はバランスに敏感
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