演奏が無機質に聴こえてしまうのには
さまざまな理由が考えられますが、
そのうちのひとつを見てみましょう。
とても重要なことを言います。
同じピッチの音を
同じ音色で、同じ音量で、
2つ以上並べないでください。
具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
シューベルト「ピアノソナタ第7番 変ホ長調 D 568 第4楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
1小節目では
メロディでG音が2回連打されますが、
これら2つが
同じ音色、かつ、同じ音量で並んでしまうと
非常に無機質に聴こえます。
「拍の位置における重さ」「音の長さ」
これら両方の観点から考えると
矢印で示したほうのG音に
より重みが入ることは明らか。
(再掲)
同様の理由で
2小節目のメロディに出てくるB音も
矢印で示したほうに
より重みが入ります。
例外がゼロとは言いませんが、
少なくとも
メロディの中に出てくる同音連打のほとんどは
上記のことに注意しながら演奏することで
無機質ではなくなります。
日常生活でも
「コン!コン!」と無機質にノックされて
良い気持ちがしないのは
ただ同じ音が並んでいるからなんですね。
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