ピアノを弾いていると
左右の手が衝突してしまって楽譜通りに弾けないところが
ときどき出てきますね。
バロックや古典派の作品などで見られます。
これはなぜなのでしょうか。
音楽学で言われている理由のひとつは、
「もともと、二段鍵盤の鍵盤楽器のために作曲された、もしくはそれを使って作曲した」
という背景があるからです。
例えば、モーツァルトも
ザルツブルグ時代の作品をはじめ
一部、二段鍵盤を使って作曲した作品があることが
報告されています。
それを現代のピアノで演奏すると
ある部分では手の衝突する部分が出てくるわけですね。
ちなみに、
ラヴェルの作品では
手が衝突しているように感じる部分が出てくる作品もあります。
「前奏曲(1913)」など。
しかし、彼の作品は
◉ どの音をどちらの手で取るか
◉ どちらの手を上側へもってくるか
◉ それぞれの手をどれくらい鍵盤の奥まで入れるか
◉ どちらの手を上側へもってくるか
◉ それぞれの手をどれくらい鍵盤の奥まで入れるか
などといったことをしっかりと吟味すれば
重なりながらも弾けるように工夫されており、
上記のバロックや古典派における手の衝突する作品とは
まったく別の問題点となります。
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