【ピアノ】なぜ、手のぶつかり合う作品が存在するのか

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本記事では、
左右の手が衝突してしまう作品はなぜ存在するのか、
その背景を話題にしています。

 

ピアノを弾いていると

左右の手が衝突してしまって楽譜通りに弾けないところが

ときどき出てきますね。

バロックや古典派の作品などで見られます。

 

これはなぜなのでしょうか。

音楽学で言われている理由のひとつは、

「もともと、二段鍵盤の鍵盤楽器のために作曲された、もしくはそれを使って作曲した」

という背景があるからです。

 

例えば、モーツァルトも

ザルツブルグ時代の作品をはじめ

一部、二段鍵盤を使って作曲した作品があることが

報告されています。

それを現代のピアノで演奏すると

ある部分では手の衝突する部分が出てくるわけですね。

 

ちなみに、

ラヴェルの作品では

手が衝突しているように感じる部分が出てくる作品もあります。

「前奏曲(1913)」など。

 

しかし、彼の作品は

◉ どの音をどちらの手で取るか
◉ どちらの手を上側へもってくるか
◉ それぞれの手をどれくらい鍵盤の奥まで入れるか

などといったことをしっかりと吟味すれば

重なりながらも弾けるように工夫されており、

上記のバロックや古典派における手の衝突する作品とは

まったく別の問題点となります。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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