具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
ベートーヴェン「ピアノソナタ第14番嬰ハ短調 作品27-2 月光 第3楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、13-14小節)
この譜例では、
14小節目に右手でGis音を単音強打しますね。
早速ですが、
「黒鍵の単音強打でミスをしないコツ 3点」は
「束ねて・寝せて・近くから」です。
これらを組み合わせて使います。
♬「束ねて」
(再掲)
「束ねて」というのは
2の指だけ、3の指だけ、
のような打鍵をせずに
「2と3の指を束ねて打鍵する」
というもの。
黒鍵は非常に細いですし
白鍵よりも一段上がっているので、
ひとつの指で打鍵しようと
ズルリと滑り落ちてしまう可能性があります。
しかし、
束ねた指で打鍵することで
しっかりと黒鍵をつかむことができるので
失敗の確率を下げられるというわけです。
それに、
束ねることで関節が強固になるため
強打でも関節がペコっとならなくなります。
1の指で打鍵する場合であれば
強い指なので1本でもOKですが、
1と2の指を束ねて打鍵するほうが
テクニック的には安定します。
♬「寝せて」
(再掲)
「寝せて」というのは
打鍵するときの指の角度のこと。
先ほども書いたように
黒鍵は細いので、
指を立てた状態(手首が上がった状態)で打鍵すると
仮に束ねていても
ミスをする確率が上がってしまいます。
手首をあまり上げずに指を寝せ気味にし、
指の腹を使って黒鍵をつかむイメージで打鍵しましょう。
♬「近くから」
(再掲)
「近くから」というのは
打鍵をするときの準備位置のこと。
強打だからといって
離れた高いところから打鍵すると、
ミスをする確率が上がるうえに
叩く結果となり
音も散らばってしまいます。
「鍵盤のすぐ近くから押し込むように打鍵する」
このようにしましょう。
つまり、
「迅速なポジションの準備」が必要です。
高くから叩くよりも
むしろ大きな響く音が出ますよ。
今回解説した、
「束ねて・寝せて・近くから」
という3点を
「どれか」ではなく
「すべて」おこなってください。
そうすれば、
ミスの確率がグンと下がるうえに
遠くまで届く大きな音を響かせることができます。
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