ここでいう「初心者」とは、
「入門が終わった段階」、
目安で言うと
「ブルグミュラー25の練習曲」
に取り組んでいる程度の学習者を想定しています。
■初心者が練習で心がけておくべきこと、後回しでもいいこと
♬ 強弱を気にしなくてもいいのは入門まで
筆者が小さい頃習った先生は、
「バイエル修了までは強弱について一切言わない」
という指導方針でした。
入門の段階では
慣れていない中で気にしないといけないことも多いので
強弱だけは目をつぶる、
ということだったのだと思います。
一方、筆者は、
どんなに遅くとも
「ブルグミュラー25の練習曲」に取り組む段階では
強弱を取り入れるべきだと考えています。
この段階くらいになってくると
楽曲もずいぶんと音楽的になってきます。
「ダイナミクスも含めてその音楽になっている」
ということを理解しておいたほうが
音楽的な表現面でも成長します。
難しければ、まずは、
◉ クレッシェンド
◉ デクレッシェンド
◉ アクセント
のみの意識でも構わないでしょう。
ともかく、
「 sempre mf 」
の演奏を卒業することから始めましょう。
♬ 楽譜に書かれている楽語を調べるクセをつけておく
楽語を調べることは、
ピアノ歴が長くなくとも出来ますよね。
今の段階から
「面倒がらずに楽譜に書かれている楽語を調べるクセ」
をつけておきましょう。
実は、音大生などの
ある程度学習を積んできた方であっても、
中には音符を読むことしかしておらず
「楽語について先生に質問されて下を向く」
というケースがあるのです。
しっかりした音楽用語辞典を一冊手元においておくのが
本来は望ましいのですが、
安価なものでも長く使える良書があります。
◉「独・仏・伊・英による音楽用語辞典 【改訂版】」
「良質かつ安価なものの定番」といえば
間違いなくコレ。
この音楽用語辞典は、
安価な上に、サイズがコンパクト。
基本的なピアノの学習で出てくる用語はほとんど含まれている、
と言っていいでしょう。
一方、
こういった楽語の学習は
なるべく「信頼できる同じ出典元」から持ってきたほうが
学習の整合性が保てるので、
音楽用語辞典を買わずに
すべてネット検索で方々から拾いまくるやり方は
オススメ出来ません。
♬「いちばんのヤマの場所」だけは意識する
先ほど書いたように、
最低限の強弱は表現すべきですが、
その他、音楽表現の細かなことを気にしすぎると
初心者のうちは
学習がなかなか進まないかもしれません。
場合によっては、
ピアノを弾くのが辛くなってしまうかもしれません。
そこで、
細かなことはさておき、
「その楽曲におけるいちばんのヤマの場所はどこなのか」
これを考えるクセだけはつけるといいでしょう。
よほどの例外をのぞき、
多くの楽曲では
一箇所もしくは数箇所だけ「ヤマ」が出てくるはずです。
そこにクライマックスを持っていけるように考える。
まずはこれだけ意識しましょう。
ひとつのことができるようになれば
近いうちに
もっと細かなことを意識する余裕も出てきます。
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