【ピアノ】譜読みのときの最大の敵は「思い込み」②

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本記事は、
【ピアノ】譜読みのときの最大の敵は「思い込み」
という記事の補足的内容。
本記事単体でもご覧いただけます。

 

具体例で見てみましょう。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

ベートーヴェン「ピアノソナタ第21番 ハ長調 op.53 ワルトシュタイン 第3楽章」

譜例(PD作品、Finaleで作成、曲尾)

最後の2小節が ff ではなく f であることに

気が付いていましたか。

楽曲の最後付近に ff が出てくるので

最後の最後も ff でいくと思い込んでしまっているのか、

差がつけられていない演奏も耳にします。

 

「多分こうだろう」という思い込みがあって、

しかも弾く音型や音が似ていると、

fff に見えてしまう。

15時の「5時」だけを拾って

17時と勘違いしてしまうみたいに。

 

いずれにしても、

譜読みのとき最大の敵は「思い込み」だと

今一度腑に落として欲しいと思います。

 

(再掲)

ここからは余談です。

 

f になっているのは

ベートーヴェンの単なる思いつきではありません。

最後の2小節だけ音域が1オクターヴ変化していることに

注目してください。

ある意味、別の表現なんです。

仮にオーケストラで演奏するとしたら

たとえトゥッティには変わりなくても

最後の2小節はオーケストレーションが変わるでしょう。

 

このような理由から、

最後の4小節間で

ダンパーペダルを踏みっぱなしにする解釈は

疑問に感じます。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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