具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
モーツァルト「ピアノソナタ ニ長調 K.311 (284c) 第1楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、40-43小節)
これら2パターンの運指を見比べてみてください。
この楽曲を弾いたことなくても
ある程度ピアノの経験がある方は
どちらの運指が適切かは分かるはず。
とうぜん、①の譜例に記載した運指。
ではなぜこちらのほうが適切なのでしょうか。
それは、
2音1組で進んでいくアーティキュレーション
が示す音楽内容を
よりよく表現することができるからです。
(再掲)
仮に②の譜例に書かれているアーティキュレーションが異なり
レガートだったとしたら、
同音連打はありますが
このまま②の運指でもいけなくはないでしょう。
しかし、
原曲のような
2音1組のアーティキュレーションがとられている場合は、
指においても
「32 32 32 32 …」
「23 23 23 23 …」など
2本1組にして弾いていくほうベター。
アーティキュレーションを正しく伝えることができるうえ
圧倒的に弾きやすくもあるからです。
41小節目は
右手の小指でDis音を保持しないといけないので例外。
音型で見れば
当たり前のことのように思えたかもしれませんが、
「アーティキュレーションにふさわしい運指」
と言葉で言われると
イメージがつきにくいですよね。
日頃の会話でこの話題が出てきたときには
本記事の内容を思い出してみてください。
そして、
他のありとあらゆるアーティキュレーションにおいても
「その音楽内容を適切に伝えるのにふさわしい運指とは?」
という視点を常にもつようにしましょう。
Amazon著者ページ
https://www.amazon.co.jp/~/e/B0CCSDF4GV
X(Twitter)
https://twitter.com/notekind_piano
YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCBeXKaDXKd3_oIdvlUi9Czg
筆者が執筆しているピアノ関連書籍に加え、
数多くの電子書籍が読み放題になるサービスです。
コメント