【ピアノ】打鍵時の手の動きとフレーズ表現との関係

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本記事では、
「打鍵時の手の動きとフレーズ表現との関係」について
解説しています。
中級者以上の方には
是非意識していただきたい内容です。

 

打鍵時の手の動き(アクション)とフレーズ表現は

密接に結びついています。

(譜例)

下向き矢印は「アクションを入れる箇所」を表しています。

1番左(1番目)の譜例と、

2番目の譜例を見比べてみてください。

1番目の譜例はワンアクションを入れるだけで

他の音は「そのアクションの余力」で弾いています。

2番目の譜例はツーアクションを入れている例です。

どちらが理想的な奏法だと思いますか?

この譜例を演奏する場合は

1番目の譜例のように

ワンアクションで演奏するのがベターです。

ワンアクションで弾くことで

残りの音には重みが入りませんので

譜例のような

「デクレッシェンドしていくフレーズ」では

良いニュアンスが出せます。

また、

やってみるとわかるのですが

残りの音は余力で弾くので

ずっと弾きやすくもあるのです。

 

次に、3番目の譜例と4番目の譜例を見て下さい。

(再掲)

このように、

「スラーがかかっていてひとかたまりで弾きたいフレーズ」

が出てきたときにも、

3番目の譜例のように

ワンアクションで弾くのがベターです。

4番目の譜例のようにツーアクション入れてしまうと

フレーズが分かれて聴こえてしまいます。

仮にダンパーペダルを踏んでいたとしてもです。

言葉で例えると

「ピアノ」って聴こえて欲しいのに

「ピ・ア・ノ」って聴こえてしまうイメージ。

「アクションの数はフレーズの長さと密接」

これを把握しておきましょう。

 

正直、

ワンアクションでもツーアクションでも

一応どちらであっても弾けてしまいます。

だからこそ、

こういった細かなことにこだわるかどうかで

演奏に違いが出てくるんです。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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