具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
J.S.バッハ「平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第22番 BWV 867 ロ短調 より フーガ」
譜例(PD楽曲、Sibeliusで作成、29-30小節)
例えば、”現行の” ヘンレ版では
左側の譜例で示したように
29小節目の頭で
5の指から2の指へ替える指示があります。
丸印で示した4分音符B音は
左手の親指で弾くことになりますね。
しかし、
替え指の番号が1拍目の頭に書かれているからといって
そこですぐに替えてしまうと
親指で押さえている4分音符B音を
離してしまうことに。
仮にダンパーペダルを使っていたとしても
指でも4分音符ぶん残しておくことを優先するのであれば、
右側の譜例で示したように
2の指へ替える位置を後ろへずらす必要があります。
(再掲)
何を言いたいのかというと、
替え指の指示というのは
「次のところまでに指を替えておく」
という意味で捉えるべきであり、
必ずしもそこで即座に変えないといけないわけではない、
ということ。
また、
右側の譜例で示したように
自分の頭の中で想像するだけでもいいので
替えるタイミングをタイを使って考えるようにしましょう。
そうすることで
弾く度に替え指のタイミングが変わってしまわなくなるので、
練習を積み重ねることにつながります。
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