ピアノアレンジのクオリティを上げていくにあたって
気をつけるべきことのうち、
自分では気がつきにくいものの代表例が、
「詰め込み過ぎ、鳴りっぱなし」です。
アレンジのほんとうの初心のうちは
何を書いたらいいか分からずに
空白ばかりになってしまいますが、
少しテクニックが上がってくると
今度は書き過ぎて
空白恐怖症になってしまう傾向があります。
そして、能力がここでずっと停滞してしまうケースが多い。
気付きも含めてさらに力がついてくると
使い分けができるようになってきます。
空白を恐れるかのように
合いの手が多すぎたり、手続きを踏みすぎたり。
何でもかんでも動かせばいいというものではなく、
伸ばす音で表現する部分をつくるとか
せめて口数少ない合いの手に置きかえるなどといった手で
よりシンプルな伝え方をする部分も取り入れる。
そして、必ず全体のバランスを考えなくてはいけません。
無窮動の作品ですら
よく出来たものであれば
動きまくっている中での緩急が考えられています。
常にガシャ弾きしているようなスコアでも
ある部分だけを切り取ったらカッコいいとは思います。
しかし、瞬間的に切ったらカッコいいというだけでは
優れたアレンジにはなりません。
「木を見て森も見る」
という観点を大切にしてアレンジするようにしましょう。
バランスの観点だけでなく、
全部が動いていると
何をいちばん言いたいのか
分からなくなってしまう恐れもあります。
取り入れてみて欲しいのは、
「100cm以上離して楽譜全ページの景色をながめてみる」
というもの。
このようにして
全体のバランスを
視覚的にもチェックしてみてください。
また、これをやってみると気が付くのですが、
楽譜の景色が似ているところって
たいてい、同じような音がするんです。
「ピアノアレンジの最大の敵は空白恐怖症」
これくらい言ってもいいと思っています。
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