ショパンの楽曲では、
メロディが装飾されて「10連符以上」が出てくることも少なくありません。
一方、こういった連符は
左手との合わせ方がわからなかったり、
連符の終わりの部分がつまってしまったりと、
演奏が難しいパッセージでもあります。
具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
ショパン「ノクターン(夜想曲)第1番 変ロ短調 作品9-1」
譜例(PD作品、Finaleで作成、3-4小節)
一部の音楽記号などは省略しています。
右手は「即興的」なフレーズ。
楽典上は点線を入れた箇所で左手のバス音と合うのですが、
必ずしも合わせていないピアニストも多いようです。
ポイントは、
「かなりゆっくり練習する時には合わせておき、実際のテンポで演奏する時には自由に演奏する」
ということ。
「自由」といっても
どうしたらいいかわからないですよね。
そこで、水色のマーカー部分を見てください。
(再掲)
自由に22連符を演奏しても、
次の小節の頭は合わせなければなりません。
したがって、
「水色のマーカーで囲った3つの音を少していねいに演奏し、次の小節に入るタイミングをつくる」
このようにすると良いでしょう。
「即興的なパッセージの最後の数音でタイミングをつくる」
と考えて、他の楽曲にも応用できます。
ショパンのこういった長い連符は一種のウタの表現です。
決して、
「小節をピッタリ22連符で割ったタイミングで演奏する」
という意味ではありません。
音楽自体はかたくならないように注意しながら
今回紹介した内容を踏まえて
練習してみてください。
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