具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
譜例(PD作品、Finaleで作成、30-31小節)
ここでの内声には
丸印で示したGes-As-Bというラインが隠されており、
第2の旋律として聴かせることが慣例となっています。
しかし、このB音を際立たせるのは
特にやりにくく感じる方もいるはず。
際立たせたい内声の音を運指の工夫で抽出する方法があります。
前後関係として可能であれば、
その音を、演奏する手の最上声か最下声へもってくるように
運指を工夫してください。
譜例の場合は具体的に、
l.h.で示した上段のGes音を左手でとってしまいます。
そうすることで
際立たせたいB音が
右手で演奏する音の中では最下声となるので
Ges音も右手で弾く場合に比べると
格段に際立たせやすくなります。
人間の頭のハタラキや手の構造的に、
親指と小指も使うとき
同時に打鍵する人差し指の打鍵を強調するのは
結構、困難なんです。
(再掲)
30小節目の丸印で示したGes-Asは
内声であるにも関わらず
なぜ際立たせやすいのかというと、
左手で演奏する音の中では最上声となっているから。
内声の特定の音を際立たせるためにできることとしては、
その音以外の各音を省略して打鍵する練習をしたり
際立たせたい音のほうへやや手を傾けたりと
あらゆるやり方があります。
それらに加えて、
楽曲の場面さえ許すのであれば
今回取り上げた内容を検討してみましょう。
何度も弾いたときの再現性も高いのでおすすめです。
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