【ピアノ】書かれている運指が合わないのに、出来るまで頑張らない

スポンサーリンク
本記事を通して
「書かれている運指が合わないのに、出来るまで頑張らない」
ということを腑に落として
練習へ向かって欲しいと思っています。

 

楽譜に書かれている運指は

基本的に研究されたうえで書かれているので、

したがっておけば

上手くいくことのほうが多いでしょう。

 

ただし、自分の手の大きさや開き方やその他特性は

自分がいちばんよく知っています。

最終的には自分でひとつひとつ

「これでいく」という決定をしながら

すべての運指を決定していかなければいけません。

 

避けるべきなのは、

書かれている運指では明らかにできないと

薄々感じているのに、

出来るまで頑張ってしまうこと。

そのようにしてしまうと

ものすごく辛いうえに

何となく出来るようになったと思っても

結局、安定しなくて悩まされることになります。

 

例えば、以下の譜例を見てください。

 

モーツァルト「ピアノソナタ 変ロ長調 K.281 第1楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、3-4小節)

左側の譜例へ書き込んだ運指は

いくつかの版でも採用されている運指です。

しかし、カギマークで示した部分の連結が

少なくとも筆者にとっては難しく感じます。

テンポは Allegro ですし、

跳んですぐに3度音程を5の指でつかもうとすると

ミスにつながったりギクシャクしたりしてしまいます。

 

この状態で出来るまで頑張ってしまうのではなく、

右側の譜例のような案を試してみると

ずっと弾きやすく感じるはず。

 

(再掲)

32分音符の最後の音を「4の指」で弾いておいて

そのまま4小節目の頭の音を「1と2の指」でつかむんです。

4小節目では3度音程を連続で弾かないといけませんが、

譜例へ書き込んだように

ダンパーペダルでサポートすれば

その後の音を弾くときにも

ブツブツ切れることはありません。

 

これ、何をやったのかというと、

「今の運指のままだとカギマークの部分が弾きにくい」

という問題点が浮上したので

その前からの運指を変更して対応できないかと逆算して

問題解決をしたわけです。

 

この例を通じて

「書かれている運指が合わないのに、出来るまで頑張らない」

ということを腑に落として

練習へ向かって欲しいと思っています。

 


 

Amazon著者ページ
https://www.amazon.co.jp/~/e/B0CCSDF4GV

X(Twitter)
https://twitter.com/notekind_piano

YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCBeXKaDXKd3_oIdvlUi9Czg

 


 

無料トライアルで読み放題「Kindle Unlimited」

 

筆者が執筆しているピアノ関連書籍に加え、

数多くの電子書籍が読み放題になるサービスです。

 

Kindle Unlimited 読み放題 無料トライアル

 

この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

タカノユウヤをフォローする
運指
スポンサーリンク
タカノユウヤをフォローする
大人のための独学用Webピアノ教室(ブログ版)

コメント

タイトルとURLをコピーしました