という投稿でも出したように、
迷ったらムリヤリ解釈をつけようとしなくても構いません。
それよりもまずは、
楽譜に書かれていることを細部まで素直に読み取って
素直に表現することをやってみるべきです。
そもそも、作曲家の残したことを理解せずに
その楽曲の解釈なんてものは成立しません。
「ピアノ演奏芸術―ある教育者の手記 ゲンリッヒ・ネイガウス 著/森松皓子 訳(音楽之友社)」
という書籍に、以下のような文章があります。
ある非常に自己中心的な演奏家について、
いつだったか誰かが私にこう言いました。
「彼は自分のものをたくさん作品に持ち込んでいる」
「そのとおりだ。そのうえで彼は、作曲家自身が持ち込んだものをたくさん作品から運び去っている」
と私は答えました。
(抜粋終わり)
この「運び去っている」という部分に気を付けて
譜読みをすることが重要です。
さほど悪気はなくても
相当注意していないと
楽譜に書かれていることを
見落としたり、忘れたり、軽視したりしてしまう。
意識して、そういった部分をできる限り減らしていきましょう。
そうすることで
仮に自分の考えていることを反映したい場合にも
作曲家の書いたそれが
良い土台になってくれて
ひとりよがりの演奏ではなくなります。
よく、
「楽譜通りに弾いても良い音楽にはならない」
と言われます。
半分はそうとも言えますが、
もう半分は、だいたいソルフェージュの話なんですよ。
小節線で囲われていたらアゴーギクが表現できないとか、
すべての音符に表情があるのに、すべての音符にダイナミクスが書かれているわけではないとか、
このようなこと。
そうではなくて、
今回言っているのは、
◉ 細かな動きで明るい情景を表現しているであろうところで、音色を暗くしない
などをはじめとした、もっと視野を広げた話です。
◉ ピアノ演奏芸術―ある教育者の手記 ゲンリッヒ・ネイガウス 著/森松皓子 訳(音楽之友社)
Amazon著者ページ
https://www.amazon.co.jp/~/e/B0CCSDF4GV
X(Twitter)
https://twitter.com/notekind_piano
YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCBeXKaDXKd3_oIdvlUi9Czg
筆者が執筆しているピアノ関連書籍に加え、
数多くの電子書籍が読み放題になるサービスです。
コメント