音楽学習の進め方には大きく2パターンあります。
◉ 完璧主義を捨てて、ひと通りざっと終わらせる
以前からこのWebメディアでは
後者をおすすめしてきました。
しかしそれは、通常の音楽書籍などで学習する場合。
和声などの専門の音楽理論学習でそれをやってしまうと
最悪、後々すべてやり直しすることになってしまいます。
全体的な印象ですが、
3色の和声(「和声―理論と実習」シリーズ)の場合、
1巻の赤本すらきちんと理解していないのに
何となく読み進められるからといって
3巻の緑本までやっている学習者が多すぎます。
つまづいている内容をきくと
結局のところ
1巻の基礎がグラついていることがほとんど。
特定の学習者のことを言っているのではなく、
こういう話がほんとうによく耳に入ってくるんです。
ではどうすればいいかというと
解決策はシンプル。
もしこういった伝統的な音楽理論を学ぶのであれば
原則、独学しないでください。
とうの昔に作曲科を卒業した作曲家に習うのでもなく、
その音楽理論を専門で現役で教えている指導者を見つけてください。
和声であれば
いわゆる「和声の先生」と言われる指導者のこと。
そして、たいへんなのは覚悟で
時間をかけて体系的な積み上げ型学習をしてください。
暗記してどうにかする科目ではなく、
課題を実施して
それを耳の良い力のある指導者に赤入れしてもらい、しっかりと復習する。
この繰り返しで
ようやく耳が開いてきます。
言い方は厳しいですが、
そうしないで西洋音楽の古典の理論が身につくわけないんですよ。
促成栽培的なやり方では身につきません。
さわりだけをやるのでなければ…。
音楽理論の学習というのは
もし本格的にやろうとするのであれば
かなりたいへんで
社会人の大人にとってはトゥーマッチになる可能性があります。
…という話を以前、
この記事に書きました。
対位法などもそうですが、
今回取り上げたような
基礎ができていないと先へ進んでも何にもならない分野は
とにかく、
読破して数回レッスンを受けただけで満足しないでください。
どうしても独学で学びたい場合、
必ず動画教材や参考書なども併用しながら
ゆっくりと学習してください。
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