具体例を見てみましょう。
楽曲が変わっても考え方は応用できます。
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、199-204小節)
カギマークで示した4小節間は
まったく同じ内容を執拗に繰り返します。
しかも、不安定な和声かつ、f で演奏されるので
一種の「サイレン(警報音)」のようなイメージさえ感じますね。
執拗な繰り返しが出てきたら、その意味を考えるようにしましょう。
ここでは明らかに
◉ あおってせきたてる
◉ 緊張感を途切れさせない
◉ 緊張感を途切れさせない
これらのような意味というか意図が
込められているように感じます。
こういったことを踏まえると
p へ入る前に rit. をしないほうがいいだろうと
考えを立てることができます。
ノンストップで一気に
カギマークの最後の音まで弾き切ってしまう。
そして、subito p でガラリと空気を変える。
p へ入るところで
両手ともに大きな跳躍があるので
どうしてもその前で保険をかけて
テンポをゆるめてしまいがち。
もしわずかな時間をとるのであれば
f のところをインテンポで弾き切ってしまい、p へ入るところで少しだけ。
この楽曲の演奏解説をしたいわけではなく、
執拗な繰り返しをはじめ
特徴的な書法の意図を考えると
このように演奏解釈の参考になる可能性があるということを
言いたいわけです。
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