具体例を見てみましょう。
楽曲が変わっても考え方は応用できます。
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、26-28小節)
原曲には点線スラーは書かれていません。
細分化した構造を示すために補足したものとなっています。
その見極めのポイントは
スケール中に出てくる音の連打。
スケールの中に突如現れる
同音連打という「突っかかり」は大きな目印であり、
ひとつ目の音が、前からの流れの終わりの音で
ふたつ目の音が、次の流れの始まりの音です。
このように考えると
26小節目は「4分音符+2分音符」
27小節目は「4分音符+4分音符+4分音符」
のようにとらえるべきだと分かります。
それらを踏まえたうえで、
全体は大きくひとつの流れの中で弾くイメージをもつ。
あるパッセージがどのような構造になっているのかを見抜くことは
楽曲理解のためには欠かせません。
「スケールの中に出てくる音の連打」
というのをひとつの見極めポイントとして
覚えておきましょう。
(再掲)
この緩徐楽章はソナタ形式になっており
譜例の部分は提示部の後半です。
再現部の対応する部分は
「スケールの中に出てくる音の連打」の位置に変更があるので
比較検討してみてください。
それをしたうえで
弾いたり音源を聴いてみたりすると、
構造の違いが
どのように音楽の聴こえ方へ変化を与えているのかについて
理解することができます。
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