楽曲のことを深く読み取り
ペダリングや運指を決めていく。
おおむね弾ける段階までもっていけるように
指の動きを覚えていく。
こういった譜読みの過程で必要なことは
たくさんありますが、
そのうちぜったいに外せないのが
「グルーピングの発見」に注力すること。
いくつか具体例を見てみましょう。
例1
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
ショパンによるこれらのアクセント記号も
グルーピングの一種。
これらがあることで
同じ形が繰り返されていることが容易に分かり、
グループ単位での運指を簡単に決定できます。
別の場面や別の楽曲で
アクセント記号が書かれていないところでも
音楽内容がどのようにグルーピングされているのかを
音型の連なりから読み取らないといけません。
例2
譜例(PD作品、Finaleで作成、96-97小節)
上記、ショパンの例もそうでしたが、
このように
グルーピングを発見できると
適切な運指がすぐに見つかるケースがあります。
例3
ショパン「ノクターン第7番 嬰ハ短調 Op.27-1」
譜例(PD作品、Finaleで作成、45-46小節)
ここでの下段は
ただ単に覚えようと思うと少々面倒ですが、
跳躍音程に着目して
グルーピングを探してみると
突破口が見えてくる。
カギマークで示したところが
ピッタリ、オクターブで跳んでいることに気が付くと
一気に覚えやすくなります。
要するに、
「Cis E Fisis Ais」という
親指で演奏する音を覚えておくだけでいいんです。
このように考えると
後々の暗譜にも好影響がありますね。
例4
ショパン「エチュード Op.25-7」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、27小節目)
グルーピングの応用。
このような長大な連符では
グルーピングと言いますか、
「分割の区切り」
を自分で決めてしまうといいでしょう。
これについては
という記事を参考にしてください。
今回取り上げた例の他にも
グルーピングは
驚くほどたくさんの箇所を構成しています。
「効率良い譜読みは、グルーピングの発見に限る」
と言っても過言ではないくらい
その見分けは重要。
1音1音をしっかりと読みつつ、
カタマリで抜き出す視点も忘れずに
譜読みしていきましょう。
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