以下の譜例を見てください。
譜例(Finaleで作成)
このような
音域の広い分散和音では
運指の可能性が多岐にわたってきます。
譜例において
音符の上下にそれぞれ書き込んだ
2パターンの運指について考えてみましょう。
音符の上に書き込んだ運指は、
1の指の次に必ずしも2の指をくぐらせず
1の指を連続して使ってしまうというもの。
急速なテンポでも
ゆるやかなテンポでも
どちらにおいても応用が利く運指となります。
(再掲)
上側に書き込んだカギマークを見てください。
音符の上に書き込んだ運指を使った場合は
このようなグルーピングで
手のポジションをとっていくことになります。
1の指が連続するところと
5の指が連続するところで
ポジション移動が発生するので
1小節を2分割する
弦楽器のボーイングを思わせるようなフレージングが
発生することになります。
(再掲)
音符の下に書き込んだ運指は、
1の指の次に2の指をくぐらせた運指。
譜例におけるテンポは Andante なので
この運指でも弾きにくいことはないのですが、
テンポが急速の場合は
2の指をくぐらせるのが困難なので
この運指は再検討しなくてはいけません。
(再掲)
下側に書き込んだカギマークを見てください。
このようなグルーピングで
手のポジションをとっていくことになりますが、
上側に書き込んだカギマークのグルーピングとの違いを
よく見比べてみましょう。
たとえダンパーペダルを使って
音響が伸びていたとしても
運指によってフレージングに影響がある、
というのは
こういうことなんです。
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