今回話題にしたいのは、次のようなもの。
(譜例1)
左の譜例が原曲だとします。
右手の旋律にはスラーが書かれていますが
左手にはスラーが書かれていません。
このときにほんとうによく聴かれるのが
右の譜例のように
同音連打ではないところにスラーがついてしまうこと。
もう一方の手につられてしまっているわけです。
つられてしまいかたは
演奏者によってさまざまですが、
以下のような例も見受けられます。
(譜例2)
さっきと少し変えました。
左の譜例が原曲だとします。
右手に出てくる1小節ごとかけられたスラーを意識するあまり、
右の譜例のように
左手のスラーを忘れてしまい
小節ごと切ってしまう演奏も。
反対に
右手のスラーを意識できていなければ、
左手につられて
右手の全小節にスラーをかけてしまうかもしれませんね。
どうして譜例を挙げてまで
こんなことを書いているのかというと、
音が間違っているわけではないので
自分では気がつきにくいからです。
ある程度学習が進んだ方にも見受けられる問題点の
代表的なもの。
言いたいことはひとつで、
両手に別々のニュアンスが割り当てられているときには
一方にもう一方がつられてしまわないように注意する。
これはシンプルな作品であっても
気をつけるべきポイントです。
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