具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、26-27小節)
ここでは、
口数が多い弱奏による伴奏のうえに
空からきこえてくるような極上のメロディが歌われます。
メロディには p と書かれていますが
実質、p–mp くらいで弾いてしまって問題ありません。
問題は伴奏のほう。
口数が多いだけで
弾きにくい内容ではないので
音を拾うことは問題ないでしょう。
ただし、
これを p で演奏しようと思うと
意外と難しいものです。
うるさくなってしまうと
メロディを邪魔してしまいますし、
だからと言って
抑えよう抑えよう、と思い過ぎると
かすったような
響きのない音になりがち。
こういうところは、
「鍵盤の底で響きをつくるイメージ」
をもって
ていねいに練習するといいでしょう。
指先がもうひとつ鍵盤の下のほうで響きをつくるように。
練習ポイントとしては
以下のようにしてみてください。
mp くらいで、ある程度音を出してOKと割り切る。
その代わり、中途半端な打鍵とならないように
鍵盤の底まで打鍵して響きをつくる。
その感覚を覚えておいたまま
だんだんと抑えられるように練習を重ねていく。
このような
逆からたどる段階を踏んでみましょう。
鍵盤の底まで打鍵しても
弱奏で響きをつくることは練習次第で可能。
その響きは、
鍵盤のうわべでかすったような弱奏とはまったく異なる、
美しい弱音なんです。
ここを目指してみてください。
そうすることで
伴奏のうえに乗ってくるメロディが
もっと極上のメロディに聴こえるようにもなります。
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