ショパン「ポロネーズ 第7番 幻想 Op.61 変イ長調」ワンポイントレッスン
譜例(PD作品、Sibeliusで作成、60-64小節)
★印を付けたところでリタルダンドをしている演奏を耳にするのですが、
音楽の作りから考えると、基本的にここではテンポはゆるめるべきではないと考えます。
カギマークで示した3箇所は全て同じメロディなので、釣られて★印のところでリタルダンドしてしまうのでしょう。
「ここではリタルダンドしない」などと覚えてしまったら、ここまでの項目で書いたことの意味がありません。
エネルギーの流れをショパンは「休符」で伝えています。
62小節目にあるフェルマータ付きの休符でエネルギーの解放がわざわざ示されているので、
「56小節目から62小節目の休符までノンストップで進む」と解釈するのが、音楽の作りに合っています。
休符がない★印のところでエネルギーを解放してしまうのは、流れを止めているだけ。
休符の書かれ方の違いで、テンポをゆるめるべきではないところがはっきりするんです。
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