打鍵時の手の動き(アクション)とフレーズ表現は
密接に結びついています。
(譜例)
下向き矢印は「アクションを入れる箇所」を表しています。
1番左(1番目)の譜例と、
2番目の譜例を見比べてみてください。
1番目の譜例はワンアクションを入れるだけで
他の音は「そのアクションの余力」で弾いています。
2番目の譜例はツーアクションを入れている例です。
どちらが理想的な奏法だと思いますか?
この譜例を演奏する場合は
1番目の譜例のように
ワンアクションで演奏するのがベターです。
ワンアクションで弾くことで
残りの音には重みが入りませんので
譜例のような
「デクレッシェンドしていくフレーズ」では
良いニュアンスが出せます。
また、
やってみるとわかるのですが
残りの音は余力で弾くので
ずっと弾きやすくもあるのです。
次に、3番目の譜例と4番目の譜例を見て下さい。
(再掲)
このように、
「スラーがかかっていてひとかたまりで弾きたいフレーズ」
が出てきたときにも、
3番目の譜例のように
ワンアクションで弾くのがベターです。
4番目の譜例のようにツーアクション入れてしまうと
フレーズが分かれて聴こえてしまいます。
仮にダンパーペダルを踏んでいたとしてもです。
言葉で例えると
「ピアノ」って聴こえて欲しいのに
「ピ・ア・ノ」って聴こえてしまうイメージ。
「アクションの数はフレーズの長さと密接」
これを把握しておきましょう。
正直、
ワンアクションでもツーアクションでも
一応どちらであっても弾けてしまいます。
だからこそ、
こういった細かなことにこだわるかどうかで
演奏に違いが出てくるんです。
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