【ピアノ】伸ばしている音符だけにrit.が書かれている意味

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本記事では、
演奏方法に迷いやすい記譜のうち
「伸ばしている音符だけに rit. が書かれている意味」
について解説しています。

 

以下の譜例を見てください。

 

譜例(Sibeliusで作成)

武満徹「リタニ マイケル・ヴァイナーの追憶に より 第2曲」

という楽曲には、

譜例のように

伸ばしている音符だけに rit. が書かれている表現が見られます。

この作品は2024年現在、

著作権がパブリックドメインになっていないので、

音程などの詳細を伏せた簡略譜で見てください。

 

rit. が書かれてはいるものの、

その範囲中で音符が動いたりしているわけではないので

どこで rit. をすればいいのか迷いますよね。

 

これは基本的に

「微妙なゆらぎの表現」

と考えてください。

 

筆者自身は作曲をするとき、

以下のようなケースでは

伸ばしている音符だけに rit. を書くことがあります。

フェルマータを書くほどには
伸ばして欲しくないけれども、
そのままだと少し短く感じる。
拍子記号を変えてまで1拍のばしてしまうと
特別な意味をもってしまうため
それは避けたい。

 

このような条件下、

つまり、微妙なゆらぎが欲しいときというのは

意外と多く、

おそらく上記譜例のところでも

作曲者の中に似たような意図があったのではないかと考えられます。

 

◉ SJ1057 武満徹:リタニ―マイケルヴァイナーの追憶に― ピアノのための

 

 

 

 

 

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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