3ヶ月というのは長いようでいて
あっという間に過ぎてしまいますね。
作曲家や音楽学の研究者がおこなうような
精緻な論文的分析をする力をつけるのには
どうしても期間が足りません。
しかし、そういった力って
演奏のために必ずしも必要とは言えず、
むしろ、目の前の楽曲の重要な部分を大きく捉えていく力をつけることが
優先されるべきです。
それも決して簡単に身に付く能力とは言えませんが。
3ヶ月という限られた期間で
優先的に以下のふたつの内容を学習してみてください。
◉ 本Webメディア「初心者でもできる楽曲分析方法」シリーズを全記事理解する
いったん和声分析を無視して、楽式の学習に着手する
何度か書いているように
和声分析というのは
記号化してシンボルとして書くために
分析した気にはなります。
しかし、
実際の演奏に活かしにくいんです。
そのくせ、「知識」が必要。
楽曲分析を難しくしている原因は
和声分析にあると言っても過言ではありません。
いずれは学んで欲しいのですが、
いったん和声分析は無視してください。
その代わりに取り入れるべきは「楽式」の学習。
圧倒的に有益な、分野特化型専門書として定番の
「楽式論 石桁真礼生 著(音楽之友社)」
を使って楽式を徹底的に学ぶことで、
形式、構成、エネルギー動向などをはじめとして
楽曲から取れる情報が格段に増えます。
読んでみると分かるのですが、
和声知識はほぼ不要なんです。
トニック、ドミナント、サブドミナントといった
楽典の教科書にも載っている機能の話は出てきますが、
込み入った和声の話は一切出てこないので、
楽典の基礎さえ分かっていれば
和声知識ほぼゼロでも学習を開始することができます。
この書籍の中で身につけてムダになる部分は一切ないので、
読んでいく中で
具体的にどう役に立つのか疑問に思うようなところが出てきても
まずはいったん、学習し切ってみてください。
2周目あたりからは
実際の楽曲から見えてくる景色が激変しますので。
目標は1ヶ月で1周、3ヶ月で3周することです。
◉ 楽式論 石桁真礼生 著(音楽之友社)
本Webメディア「初心者でもできる楽曲分析方法」シリーズを全記事理解する
この項目については
上記の楽式の学習と同時並行で進めてOK。
書籍「楽式論」を使った楽式の学習では
音楽の成り立ちを深く理解することを目的として
「いますぐ使える小技の習得」というよりは、
「音楽を根本から理解し、総合的な力をつけること」を目指します。
それと同時に、
本Webメディアで公開している
「初心者でもできる楽曲分析方法」シリーズ
を使って学習することで
楽曲をざっくりと分析していく基礎テクニックを育てます。
この両面からアプローチすることで
分析力の土台を底上げすることができるでしょう。
このシリーズは現時点でも多くの記事を公開していますが、
まずは全記事読んで学習してみてください。
内容的に難しいことは一切書いていませんし
和声知識もほぼ不要なので
正直、1日で学習することもできるはずです。
ここまでの内容を
期間3ヶ月で取り組んでみましょう。
基礎を踏まえたら、あとは実際の楽曲でそれを使うことによって
より定着していきます。
◉ 実際に手を動かして分析し、可能であれば分析指導を受ける
このようにして実践力を上げていってください。
分析における一定以上の能力というのは
ただ単にピアノを弾いているだけではなかなか身につかないので、
とにかく、分析学習のための時間を別に確保して積み上げていくことが大切です。
2024年の残り3ヶ月、ぜひ行動を起こしてみてください。
◉「初心者でもできる楽曲分析方法」シリーズ
◉ 楽式論 石桁真礼生 著(音楽之友社)
Amazon著者ページ
https://www.amazon.co.jp/~/e/B0CCSDF4GV
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