【ピアノ】なぜ、汚い音を出していても気が付かないのか

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今までの自分がもっている「汚くない」の基準を
いったんフラットへ戻してみましょう。

 

筆者は10代後半ごろに

ひんぱんにナイトクラブへ行って遊んでいたのですが、

あの爆音かつギュウギュウの空間にいると

普段の感覚がマヒしてきて

うるさいと思わなくなりますし

他人の体臭もクサイと思わなくなるんですよ。

 

人間、良くも悪くも「慣れ」というものにコントロールされて、

その度が過ぎると「当たり前」になっていきます。

 

ピアノでいうと、

言い方は良くありませんが

びっくりするくらい音が汚い演奏を耳にすることってありますよね。

長年、力で弾いたりペダリングへの意識がなかったりして

今の音が当たり前になり

汚いことに気が付いていないんだと思います。

 

録音して聴いても自分で気が付かないのであれば、

一時的に他者に頼るのもアリです。

信頼している力のある先生や

独学の場合は

信頼している上手な友人などから

一度でも音質の荒さを指摘されたら

必ず、以後意識してみてください。

 

叩いて割れた汚い音って

近くで聴いていると大きな音に聴こえて

一瞬、「カッコいいかも」などと思ってしまいそうになりますが、

完全な幻想です。

決してホールの奥へは届かないですし

上手なピアニストでそういった音を出す方は

ほとんどいません。

 

ff と書いてあるからって

力と音量でやったら

うるさいに決まっています。

作曲家は何かの表現として ff を書いているわけなので

楽曲に応じてそれを想像し

真上から力で叩くような「とても強く」にしないことが重要。

 

叩かずとも通る音を出すための

打鍵に関するテクニックは

本Webメディアの記事でも書いてきていますが、

音をキレイにしたい場合は

まずは、

今までの自分がもっている「汚くない」の基準を

いったんフラットへ戻してみることから始めてください。

そして、自分の音をよく聴く。

そうすると、

汚くない音を出すべく

無意識に身体の使い方をコントロールするようになるので

改善へ向かいます。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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