【ピアノ】フィンガーペダルでバスを残すときに強調するかどうか

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我々はどうしても
フィンガーペダルで残す音を
無条件に強調してしまいがちです。
「このテクニックでバスを残すときに強調するかどうか」
という視点をもったうえで
譜読みをしていきましょう。

 

フィンガーペダルとは、

「楽譜上の音価では伸びていない音符を、指で残すテクニック」

のこと。

 

フィンガーペダルでバスを残すかどうかについては

まず最初に考えるべきですが、

残すことに決めた後もまだ考慮すべき点があります。

それは、強調するかどうかです。

 

フィンガーペダルで残すバス音を強調すると

それらの音を旋律のように聴かせることができます。

ただし、何でもかんでも強調してしまうのは音楽的とは言えません。

例えば、以下の譜例を見てください。

 

モーツァルト「ピアノソナタ K.545 第2楽章」

譜例(PD作品、Finaleで作成、曲頭)

この譜例は、

原曲のバスをフィンガーペダルで残すと仮定し

声部分けしたものです。

このような

ほとんど同じ音に留まっていたりと旋律的でないバスに対して

強調をしてしまうと

ただ単にうるさいだけになってしまいます。

ここでフィンガーペダルを使うことで

和声の響きに厚みが出るので、

使うこと自体は問題ありません。

ただし、上記のような理由から

バスを旋律的に強調するのは望ましくないでしょう。

やや深めに響かせて

左手パートの他の音と弾き分ける程度で充分です。

 

なぜわざわざこんなことを書いているのかというと、

我々はどうしても

フィンガーペダルで残す音を

無条件に強調してしまいがちだからです。

「このテクニックでバスを残すときに強調するかどうか」

という視点をもったうえで

譜読みをしていきましょう。

 

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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