「ハノン 第39番 全調スケール」を学習する利点を
解説しています。
ハノンについては使い方が重要で、基本的には実際の楽曲で必要となったテクニックを逆引き的に練習するのが効果的です。
しかし、「ハノン 第39番 全調スケール」は例外で、すべての内容をしっかりと学習する価値があります。
学習によって得られる3つの効果:
・全調におけるスケール運指の基本型が身に付く
・「調号」「音階」など、楽典的な内容を実例で把握できる
・学習段階の浅いうちに全調のサウンドへ触れることで耳が開く
► 全調におけるスケール運指の基本型の習得
実際の楽曲では、スケールが出てきても必ずしも基本の運指を使えるとは限りません。
しかし、前後の文脈に影響されない箇所では基本運指を活用できます。
両手で全調の基本運指を確実に身につけることで、様々な楽曲で応用が利く技術基盤を築くことができます。
► 楽典的知識の実践的な習得
その効果は予想以上に大きく、特に入門を終えたばかりの学習者にとって、調号や音階の種類についての理解を深める絶好の機会となります。
ハノンの全調スケールでは、すべての調で「長音階」「和声的短音階」「旋律的短音階」を練習するので、演奏技術の向上と同時に、楽典的な理解も自然と身についていきます。
実際に、多くの学習者が楽典の知識を整理する際の参考としても活用しています。
「実例で把握できる」というのが大きいですね。
► 全調のサウンドへ触れることで耳が開く
ハノンは入門修了程度から取り組める教本ですが、この段階では通常、調号の少ない楽曲しか経験していません。
全調スケールの特徴は、譜読みの負担なく全調のサウンドとカデンツを体験できる点にあります。
これにより、音楽的な耳が自然と育まれていきます。
長期的な音楽学習において、早い段階から全調のサウンドに慣れ親しむことは、大きな財産となります。
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