​​【ピアノ】頭で分かっていることをいかに音にするかということを考える

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頭で分かっていることを音にするためには、
分かったところで満足せずに
その先を考える必要があります。

 

具体例で見てみましょう。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

モーツァルト「ピアノソナタ第8番 K.310 第1楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、109-112小節)

譜例のところからは

左手パートが2声に声部分けされて

音楽が横流れに変わります。

このときに問題となるのは、

「頭で分かっていることをいかに音するか」

ということ。

「2声」って分かっていても

「2声」って楽譜へ書いておいても

ぜんぶの音が鳴っていて同じに聴こえていたら意味ありません。

 

音楽へ右脳と左脳の話題がひんぱんに持ち込まれますが、

ある程度楽曲のことを理解するまでは

恐れずに頭で考えてしまって構いません。

そして、

「頭で理解したことを音にするためにはどうすればいいか」

というその先を探る部分を

省略しないようにしましょう。

 

(再掲)

譜例の左手パートの場合、

丸印で示した2分音符はテヌート気味に弾きたい重要音ですが

いちばん欲しいのは、やはりバスラインです。

つまり、バス以外の内声に出てくる4分音符の扱いがポイントであり

これらがうるさくなると

2声には聴こえなくなってしまいます。

 

右手パートの点線で囲んだ部分も

記譜上は声部分けされていませんが

2声的な書き方になっていますね。

小指で演奏する同音連打される音と

他の指で演奏する動いているメロディとのバランスを示さないと

ただの1声のドタバタした動きに聴こえて終わってしまいます。

ここでは、

欲しい音を意識して打鍵し

ウラの隠れて欲しい音は

余力でついでに触っていくだけ、

というイメージをもつと上手くいくでしょう。

 

いずれにしても、

頭で分かっていることを音するためには意識が必要です。

その楽曲の練習初期のうちは

やや大げさ目に表現の弾き分けをおこなって

その部分が音楽の成り立ちとしてどうなっているのかというのを

自分の身体へ叩き込んでください。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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