【ピアノ】複声部が団子和音でまとめられているケースに注意する

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複声部が団子和音でまとめられているケースでは
どの音がどの音へ連結されているのかを
きちんと見抜くようにしなければいけません。

 

具体例で見てみましょう。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

シューマン「ユーゲントアルバム(子どものためのアルバム)より 兵士の行進 Op.68-2」

譜例(PD楽曲、Sibeliusで作成、17-22小節)

黄色マーカーの終わりの音と

黄緑マーカーの始まりの音は

付点8分音符による団子和音でまとめられていて

声部分けされていません。

しかし、

複声部になっていることに気を配って

演奏する必要があります。

21小節目へ矢印で示したような

A音からE音へ跳ぶメロディではない、

ということですね。

新たなメロディのフレーズの始まりは

あくまでも黄緑のラインの部分からです。

 

(再掲)

演奏上どうすればいいのかというと

黄色の最後のA音と

黄緑の最初のD音を

同じくらいのバランスで弾けばOK。

D音のほうのメロディは

左手パートでもオクターヴユニゾンで補強されているため

結局、やや大きめに聴こえるからです。

フレーズ終わりとフレーズ始めの処理のことを考慮すると

A音のほうが大きくなってしまうのは音楽的ではありません。

 

いずれにしても、

各ラインのダイナミクスや音色の横つながり

を意識して演奏することが重要です。

 

今回取り上げた譜例のような

複声部が団子和音でまとめられているケースでは

どの音がどの音へ連結されているのかを

きちんと見抜くようにしましょう。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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