いたってシンプルなメロディに
たくさんの音がまとわりついている書法は
多く出てきます。
例えば、以下のような例。
譜例1(PD楽曲、Finaleで作成、66-67小節)
ここでは
ひとフレーズがたった3音からなるメロディに
たくさんの装飾的な音が付着していますね。
こういったところのさばき方。
まずは、
メロディのみを抜き出して
ニュアンスの付け方を決定してください。
次に「他の音も入れた場合の実際の指遣い」を使って
先ほど決めたニュアンスを表現できるように
メロディのみで練習します。
以下の譜例2のようなニュアンスと指遣いで
さらってみましょう。
(譜例2)
拍頭の音へ向かってややふくらませて
フレーズ終わりの音でおさめる。
そのようにすると、
譜例2で補筆したようなニュアンスがつくられます。
ここまでできたら、
仕上がったメロディの表現を邪魔しないよう
まとわりついたものを操ることに注力すればOK。
実際の楽譜通りへ戻して練習しましょう。
シンプルに分解練習しただけですが、
考え方としては
音楽の理解にとって重要な意味を含んでいます。
つまり、
「役割分担を見たうえで、優先順位を決めた」
ということ。
このようにすることで
優先順位の高い要素(本例では「メロディ」)が
もっとも魅力的に聴こえる状態で
まとわりついている音も
音楽的に演奏できるようになります。
いきなり楽譜通りにさらいたい気持ちはわかりますが、
まずは上記のような方法で
「デッサンをとる(骨格を整理する)」
ということからはじめましょう。
仕上がりの違いにはっきりとあらわれますので。
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