【ピアノ】なぜ、多声的な部分では音価を守るべきなのか

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多声的な処理がされている部分では
音価をきちんと守らないと
単声に聴こえてしまう可能性が出てきます。

 

具体例を見てみましょう。

楽曲が変わっても考え方は応用できます。

 

モーツァルト「ピアノソナタ ニ長調 K.576 第2楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、18-20小節)

譜例の20小節目の部分では

「ノンペダルで、音価をきちんと守って演奏する」

このようにするといいでしょう。

 

丸印を付けた Cis音を見てください。

この音符をよく見ると

8分音符になっていますが

前後につられて16分音符になってしまわないように

正しい音価で表現しなくてはいけません。

 

ではなぜ、

このような多声的な部分では音価を守るべきなのかというと

そうしないと単声に聴こえてしまう可能性があるからです。

8分音符で演奏することで

直後に出てくる音と

少しオーバーラップすることになりますね。

この同時に鳴っている時間があるからこそ

多声に聴こえるのであって

それがなければ

16分音符の連続による1本の線に聴こえてしまう。

だからこそ、

「線+線」で進行していく多声的な部分では

ダンパーペダルの使い方にも気を付けるべきなんです。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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